減築リフォームとは。2階をなくして平屋にする費用と進め方

減築リフォームは、2階をなくして平屋にする、使わない部屋を解体するなど、床面積を減らす工事です。費用の目安は500万円から、耐震補強や断熱、水まわりの交換を同時に行うと1,000万円前後、工期は2〜4か月です。建物が軽くなって地震に強くなり、階段がなくなり、冷暖房する広さが半分になります。
減築でできること
2階をなくして平屋にする
2階の屋根と壁、床を解体し、1階の上に新しい屋根をかけます。階段のあった場所は収納や部屋の一部になります。減築のご相談でいちばん多い形です。
1階の一部を減らす
離れ、あとから増築した部分、北側の続き間など、使っていない部分を解体する方法もおすすめです。空いた場所は駐車場や庭になり、残した部屋に日が入ります。
2階の一部だけを減らす
2階の半分を解体して、残りを納戸や客間として使う形です。1階の寝室の真上を軽くしたい、という目的にも合います。
減築を考え始めるきっかけ
「2階にはもう何年も上がっていない」「冬は1階の2部屋だけで暮らしている」。子どもが独立して夫婦2人になったご家庭から、こうしたお話をよく伺います。使っていない2階にも、屋根と外壁の塗り替えの費用は同じようにかかります。雨漏りに気づくのも遅くなります。
相続した実家を直して住む方からのご相談も増えています。部屋数の多い母屋を全部直すより、住む広さに減らしてから直すほうが、工事費も、住んでからの光熱費も小さくなります。
減築の良さ
- 地震に強くなります。建物は上が重いほど大きく揺れます。2階がなくなると1階の柱と壁にかかる重さが減り、同じ壁の量でも余裕が生まれます
- 階段がなくなります。寝室、トイレ、浴室が同じ階にまとまり、洗濯物を持って上り下りすることもなくなります
- 冷暖房が効きます。暖める広さが減り、新しい屋根には断熱材を入れるので、冬の1階が暖かくなります
- 手入れの費用が下がります。外壁の面積が減り、屋根に上がる足場も低くなります
- 柱や建具を残せます。建て替えと違い、思い出のある部分をそのまま使えます
気をつけること
仮住まいが要ります
2階をなくす工事は、屋根のない期間があります。当社では1〜2か月の仮住まいをお願いしています。1階の一部を減らす工事は、住みながら進められることがほとんどです。
家財の行き先を先に決めます
2階にある荷物は、1階に下ろすか、手放すか。工事の前に決めておくと、平屋になったあとの収納の広さを設計に反映できます。
建て替えのほうが向いている家もあります
基礎と柱がしっかりしていれば減築、土台や柱の傷みが大きければ建て替えが向いています。床下と屋根裏を見ると、どちらが合うかをお話しできます。
費用と工期の目安
| 工事 | 費用の目安 | 工期 |
|---|---|---|
| 減築(2階をなくす、部屋を減らす) | 500万円〜 | 2〜4か月 |
| 減築に耐震補強・断熱・水まわりの交換を合わせる | 1,000万円前後 | 2〜4か月 |
| 耐震補強だけを行う場合 | 120万〜300万円 | 1〜2か月 |
金額は当社の目安で、現地を見てからお見積します。費用を左右するのは、解体する広さ、新しい屋根の形と材料、1階の壁をどこまで補強するか、の3つです。2階の解体と屋根の工事で足場と大工が入るので、耐震補強と断熱を同じ時期に行うと、別々に頼むより無駄がありません。
建築確認、登記、固定資産税
建築確認
2025年4月から、木造2階建ての住宅などで行う大規模なリフォームは、建築確認の手続きの対象になりました。国土交通省の資料によると、対象は、壁、柱、床、はり、屋根、階段のいずれかを過半にわたって改修する工事です。屋根は、改修が垂木にまで及び、面積が過半になると確認が必要とされています。手続きは着工の前に終える決まりです。
2階をなくす減築は屋根をかけ直すため、設計の段階で、確認が要るかどうかを建築士が役所に確かめます。キッチンや浴室の交換、手すりの取り付けだけなら、これまでどおり手続きは要りません。
建物の表題部の変更登記
床面積が変わると、登記も変わります。不動産登記法第51条は、建物の床面積などに変更があったとき、所有者は変更があった日から1か月以内に変更の登記を申請しなければならないと定めています。2階建てが平屋になれば、構造と床面積の両方が変わります。申請は土地家屋調査士に依頼するのが一般的で、当社からご紹介します。
固定資産税
固定資産税は、毎年1月1日の時点の状態で課税されます(地方税法第359条)。年の途中で減築した場合、床面積の減った建物として税額に反映されるのは翌年度からです。評価は市町が行うので、工事が終わったら市町の税務の窓口にも伝えておくと、家屋の調査が早く進みます。
減築リフォームの進め方
- ご相談。今使っている部屋と使っていない部屋、これから何人で住むかを伺います
- 現地調査。1〜2時間で、床下、屋根裏、柱の傾き、基礎のひびを見ます
- 減築と建て替えの比較。迷っている方には両方の見積をお出しします
- 設計。残す部分の間取り、屋根の形、補強する壁を決め、建築確認が要るかを確かめます
- 補助金の確認。1981年5月までに建った木造住宅は、市町の耐震診断と補強の補助が使えることがあります。契約の前に申請します
- ご契約。工事の内容、金額、工期を書面で確認します
- 仮住まいへの引っ越し、工事。ご近所へのあいさつは当社が回ります
- お引き渡し、表題部の変更登記
- 1年後の点検
つまずきやすいところ
解体だけの金額で考えてしまう
2階を壊す費用だけを見ると安く見えます。実際は、新しい屋根、1階の天井と壁の補修、雨どい、電気の配線の引き直しまでが一式です。
補助金の申請の前に契約する
耐震の補助は、工事の契約前の申請が条件です。松阪市の場合、令和8年度までの申請で補強工事費への補助の上限が157万5千円、同時に行うリフォームに上限20万円と、市の公式サイトに書かれています。減築そのものは対象外でも、合わせて行う耐震補強の部分に使えることがあります。
登記を忘れる
工事が終わるとほっとして、登記がそのままになりがちです。売るとき、相続のときに、登記と実際の建物が違うと手続きが止まります。引き渡しの日に、土地家屋調査士への依頼まで済ませます。
1階の間取りをそのままにする
2階がなくなると、階段と廊下の場所が空きます。寝室からトイレまでの道のり、洗濯物を干す場所まで一緒に見直すと、平屋の暮らしやすさが大きく変わります。
新築も手がける建築会社としてできること
有限会社仁コーポレーションは、多気町で新築とリフォームの両方を行っています。減築は、屋根をつくり、骨組みを補強する、新築に近い工事です。壁の中の柱、床下の土台、屋根裏の梁を見たうえで、残す場所と減らす場所をご提案します。
松阪市、伊勢市、多気町、明和町、大台町、玉城町、度会町に伺っています。耐震の補助の申請、仮住まい先の相談、土地家屋調査士のご紹介まで、窓口はひとつです。
よくある質問
減築と建て替えで迷っています
両方の見積をお出しします。基礎と柱がしっかりしていれば減築、傷みが大きければ建て替えが向いています。現地調査で床下と屋根裏を見てお答えします。
工事中は住めますか
2階をなくす工事は、屋根のない期間があるため、1〜2か月の仮住まいをお願いしています。1階の一部を減らす工事は、住みながら行えます。
減築すると、固定資産税は下がりますか
床面積が減ると、建物の固定資産税は下がります。反映されるのは、工事が終わったあとの1月1日を基準にした年度からです。いくら下がるかは市町の評価で決まります。
瓦屋根のままでも平屋にできますか
できます。今の瓦を再利用する方法と、軽い屋根材に替える方法があります。地震への備えを重く見るなら、軽い屋根をおすすめします。
親の家の減築を、離れて住む子どもが頼めますか
頼めます。打ち合わせの内容は写真つきでお送りし、ビデオ通話でもご説明します。名義と費用の負担については、先に税理士と司法書士をご紹介します。
家を見せていただければ、減らす場所と残す場所をお話しします



